多くの金融機関では、4日から本格的な流通のスタートとなった新紙幣。
そこで「イット!」では、両替に訪れた人を取材。
新紙幣が欲しかった、その訳とは。
新紙幣発行2日目、東京・丸の内の三菱UFJ銀行本店には、4日も多くの両替客が訪れていました。
新紙幣を入手した人:
(新紙幣に両替して)友達に自慢したいですね。何年かしたら普通になるので、ただ自慢したい。
両替のためだけに、お隣の千葉県から片道1時間をかけて来たという人もいました。なぜなのか理由を聞くと…。
新紙幣を入手した人:
最初のロットのお札ですかね。他のところはAAってなかなかもらえないので、本店に来たらもらえたのでよかった。
受け取ったお札を見せてもらうと、記番号と呼ばれる部分の冒頭のアルファベットが「AA」となっています。
新紙幣の中でも、最初の製造ロットであることを示すもので、SNSでもゲットした人の喜びの声が上がっていました。
“AA”の新紙幣を入手した人:
子どもの将来のために、いろいろな記念硬貨などを集めていて、将来子どもが大きくなったらプレゼントできればと。
番号次第でどれくらいの価値が付くのでしょうか。
旧紙幣を例にコインショップで聞いてみました。
新橋スタンプ商会・寺田実社長:
ここに「XC77777C」ってあるじゃないですか。(間の数字が)全部7番なんですね。
番号以外は普通の千円札ですが、ついていた値段は何と28倍の2万8000円。
さらに、寺田社長が「これが当社の一番最高級の珍番になります」と話す番号は、アルファベットが全てZ、そして間の数字は5並びの「ZZ555555Z」。
この“珍番千円札”、衝撃のプレミア価格は、ずばり50万円。
店の人は「新紙幣にも期待大」としていますが、番号の頭がAAというだけではプレミアはつきにくいとのことです。
それでもオークションサイトには、早速、新紙幣がずらりと並んでいました。
「AA」がついている五千円札の値段を見てみると、5900円と900円分上乗せで販売されていました。
このサイトでは、番号が「AA」で始まる紙幣が多く目につきましたが、中には「AC」と特に珍しい番号ではないものの7万円が8万6000円で販売されていました。
ただし、新紙幣のこうした出品について「Yahoo!オークション」を運営するLINEヤフーは、「前提として、現金についてはコレクション性、希少価値が認められる物を除き、出品禁止物の対象としております。新紙幣に関してもYahoo!オークションの ガイドラインに則し、削除対応を随時行います」とコメントしています。
新紙幣発行を巡っては、すでに詐欺被害も明らかになっています。
千葉県に住む70代の女性は6月、郵便局員を名乗る男に「古い紙幣を保管しておくと犯罪になりますよ。返すときに新しい紙幣に交換します」と告げられたといいます。
もちろん、これは真っ赤な嘘。
しかし女性は、この男に預けた現金約200万円をだまし取られたといいます。
警察は、こうした“旧紙幣が使えなくなる詐欺”が横行する可能性もあるとして、注意を呼び掛けています。
FNNプライムオンライン